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furniture

  • f3hito
  • 2022年9月16日
  • 読了時間: 1分

雨に濡れたスーパーの手紙を取ると

プリントされていた広告がテーブルの上に付いた


これを見て、ふっと思った。

ここにあるテーブルは、僕が小学生の頃からあって、

たくさんの落書きや油性ペンの跡などが残っている。


横にあるイスも傷付き、革が剥がれている。

周りを見渡せば、

火に焼けて焦げたままの壁

墨汁の薄黒さが残っている洗面所

たまたま破いてしまった畳の障子

重たいものを落としてへこんだ床

あちこちに今日までの時間が記録されていた。


知らぬ間に―、

おそらくこれからも何か印付けていくだろう

いつか、その時の瞬間を思い出す為に


家具は英語で“furniture”という。

よく見れば、その中に“future”がある。

共に過ごし、見守られているからこそ

ときに八つ当たりして傷付けるかもしれない


今はまだ綺麗なfurniture

どんな将来を歩んで行き、

どんな痕を残すだろう。

帰る場所が此処にある。

 
 
 

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