key of the twilight
come with me in the twilight of a summer night for a while
tell me of a story never ever told in the past
take me back to the land
where my yearnings were born
the key to open the door is in your hand
now fly me there
fanatics find their heaven in never-ending storming wind
auguries od destruction be a lullaby for rebirth
consolations, be there
in my dreamland to come
the key to open the door is in your hand
now take me there
I believe in fantasies invisible to me
in the land of misery I'm searchin' for the sign
to the door of mystery and dignity
I'm wondering down the secret sun
come with me in the twilight of a summer night for a while
tell me of a story never ever told in the past
take me back to the land
where my yearnings were born
the key to open the door is in your hand
now take me there
to the land of twilight
夏の夜の黄昏の中へ、ほんの少しだけ一緒に行かない?
今までどこにもなかったような物語を語ってくれないかな
私の憧れが生まれたあの場所へ
私を連れて還って欲しい
ドアを開く鍵は君の手の中にある
さあ、私を連れて行って
終わらない嵐の中に狂言者達は楽園を見つける
破滅の前兆よ、再生への子守歌であれと
来る私の夢の国に
どうか安らぎがあるように
ドアを開く鍵は君の手の中にある
さあ、私を連れて行って
見えないファンタジーを私は信じている
この貧しい地上で
神秘と尊厳のドアへのサインを探している
秘密の太陽の下を彷徨っている
夏の夜の黄昏の中へ、ほんの少しだけ一緒に行かない?
今までどこにもなかったような物語を語ってくれないかな
私の憧れが生まれたあの場所へ
私を連れて還って欲しい
ドアを開く鍵は君の手の中にある
さあ、私を連れて行って 黄昏の国へと
words
twilight 黄昏 yearning 憧れ fanatic 狂言者 augury 前兆 destruction 破滅 consolation 慰め
misery みじめさ dignity 尊厳
キラキラとした綺麗な景色を歌っているなぁと思いました。ではその綺麗な景色とは何か?“夏の夜の黄昏”という歌詞からパッと浮かんだのは「ライブ」でした。梶浦さんのライブは大体夏なので!
楽しいライブに行かない? 音楽を聴きに行こうよ!
最初の2連に出てくる“私”は書き手。つまり梶浦さんの事で、“君”である我々をライブに誘い素敵な一瞬を探そうとしている気がします。新しい音楽を作るネタを求めてなのか(未来)、作曲家を目指す原点となった何かを見つけに行く為なのか(過去)。君と一緒にメモリーを描きたい、最初はそんなイメージがしました。
しかし気になったのが、連れて「還る」。英語の歌詞を見てもbackやwereなど過去を見ている感じがします。
“私”を強く導いた何か―。“君”というのも具体的な人ではなく、音楽自体のことのように見えてきました。(芸術家というのはよく自分自身を内省するものなので…)
そう見るとこの曲を書いた人が、強く音楽の道で生きる!と意志を持った人だと分かってきます。
“終わらない嵐の中”は厳しい世の中。“狂言者”は夢追い人のこと。
(狂言者という言葉を使っているのも面白い。自身が造語を使う変わり者であると自覚しているのが分かる一語だし、英詩的に見ればfanatics find~と f が続き同じ音が耳に残る効果、また後のfantasiesとも共通した頭文字で繋がりや夢を叶える強い信念を感じる)
“破滅の前兆”=失敗、“再生への子守歌”=成功。
夢を追いかけている人という事が、dreamlandという単語を用いていることから分かります。
“見えないファンタジー”は「まだ見ぬ未来」、が来ることを信じている。
“貧しい地上”は「まだ稼げない現実、現状」の中、“神秘と尊厳のドアへのサイン”つまり「売れるきっかけ・タイミング」を探している。
まだ誰も見ない輝き、“秘密の太陽”の下を彷徨いながら。
“夏の夜の黄昏”は冒頭で述べた、大切な人とのひとときとも想像できますが、歌詞を深く読むと少し長い夏の暑い一日が終わってやっと落ち着いた時間帯、ちょっと疲れたような顔も浮かぶ感じで、ささやくように“今までどこにもなかったような物語を語ってくれないか”と、まだ自分がニューヒーローになることを諦めていない詞だと後半の繰り返しの部分では見られます。
奮闘した一日(燃え尽きたまでとは言わないけど)、辛い事も言われて弱った一日かもしれない、そんな一日が終わろうとしている黄昏時、微かな光が夢を見失わないようにやさしく音楽が流れてきて欲しい。
そんなconsolations(安らぎ)が夢の国にあるように。
そして静かに、音楽とともに眠っていく。時の流れが綺麗に、作者の心情とリンクしながら過ぎて行く。
key of the twilightはそんな曲だと思います。黄昏の鍵とは何か?それは音楽家・梶浦由記が書いたのならば、彼女にとっては音楽なのではないでしょうか。
最後に(余談ではないですが)“私を連れて行って”の部分、最初はflyですが後はtakeになっています。
おそらくそれは最初はまだやる気に溢れていて、自分の想像力よ広がっていけ~と翔く元気があった。だけど後半は疲れて他人(音楽)の力を借りなきゃ無理~という体力の消耗が表現されている2語だと思います(勝手な想像ながら…笑)。